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マイオピン治療(お子さんの近視抑制治療)

「マイオピン治療」は、発育期のお子さんの近視進行を抑制する点眼薬による治療法のことです。

近視について

近視(別名:近眼、英語名:Myopia)とは光が網膜の手前に焦点があるため、遠くの物を見る際に焦点が合わず、ぼやけて見える状態です。人は遠視(網膜が焦点より前にあること)で生まれ、成長とともに目が大きくなり網膜は焦点に近づきます。ところが、8歳から15歳の学童期に目が奥行き方向に伸びすぎてしまうことが多く、網膜が焦点を越えて後ろに来てしまうのです。簡単に言うと、目が伸びすぎてしまった状態なのです。 近視の原因はまだまだわからないことが多いのですが、家族歴とライフスタイルが関係することが明らかになってきました。例えば、両親のいずれか、または両者が近視を患っている場合は近視になりやすくなります。学童期に読書、テレビ、スマートフォンのゲーム、更にコンピューター・ゲーム等に接している時間が長いほど近視は進みやすいこと、逆に、屋外の活動が近視を抑えることがわかってきました。つまり、ライフスタイルを変えることで目が長くなりすぎるのを抑え近視の進行を予防できるのです。さらには、ある点眼薬で近視の進行を抑えられることが実証されました。それが、低濃度アトロピン(品名:マイオピン)なのです。

近視は万病の元

近視になるほど緑内障になりリスクが高くなります。近視の目は網膜剥離になりやすいことが知られています。近視が強くなると40歳以降に眼底にへこみが形成されて(後部ぶどう腫といいます)、網膜分離症、黄斑円孔、黄斑円孔網膜剥離、脈絡膜新生血管黄斑症、斑状網脈絡膜萎縮、視神経乳頭萎縮(近視性視神経症)などの多様な黄斑疾患が進むリスクが高くなります。近視は失明原因の4位とされる黄斑変性症(そこから伴う脈絡膜新生血管黄斑症)にも繋がる万病の元なのです。近視を予防すること、近視による合併症の理解を深め失明を防いでいくことが大切です。

※日本眼科学会より

典型的な合併症の例は次の通りです。

小児の近視

「近視」、別名「近眼」(英語名:Myopia)はしばしば小児期に発見され、通常小学生から思春期の間(5~15歳)に診断されます。

保護者が確認できる近視の兆候

  • 恒常的な斜視の状態
  • テレビに顔を近づけて見る
  • 本を抱きかかえるように近づけて読む
  • 遠くの物の存在に気づかない傾向がある
  • 過度のまばたき
  • 目を細めて見ている

両親、あるいは片方の親のみが近視の場合には、両親が近視でない場合に比べて近視になりやすいのです。両親のお1人が近視の場合、子は27倍近視になりやすいことがわかっています。近視進行年齢(8歳~15歳)か近づいたら、ライフスタイルを点検し、近視の進行を抑える生活を送るように努めましょう。
近視を進めてしまう生活とは、近くを見る時間が長く、外遊びが少ない生活です。勉強は必要ですが、スマホ、ゲームなどを長時間行う生活は近視を進めます。日に1~2時間でもスポーツなど屋外で日光を浴びることが、たとえ近見作業が多い学童生活でも近視の進行を抑えることができるのがわかってきています。
お子さんの視力検査は生後6か月、3歳、更に小学校1年生に行われます。家族の誰かに進行性近視、あるいはそのほかの目の症状の病歴がある場合には特に注意が必要です。
兆候を感じた保護者の方は、できるだけ早く眼科医の診察を受けることをお勧めします。

小児の近視治療法について

眼鏡やコンタクトレンズはお子さんの近視を矯正するために最もよく用いられる一般的な方法です。メガネをかけた方が近視は若干進みにくくなるのですが、その効果は弱くて近視の進行を阻止することはできません。屋外活動もすべての子供ができていないのが実情です。そこで、誰でも簡単に行える低濃度アトロピン点眼による近視抑制が注目を浴びているのです。

低濃度アトロピン点眼液「マイオピン」

アトロピン硫酸塩は検査前(例:屈折や調節遮断)に目の中の毛様体筋を弛緩させて調節機能を取り除く際に使用され、これにより目の炎症(例:ブドウ膜炎)を治療する目的で使用されてきました。
数々の調査の結果、アトロピン1%は近視の進行を遅らせることが発見されており、即ちアトロピン点眼液を投与された学童の群は投与無しの学童の群に比べて近視の症状が進行しなかったこと、言い換えると近視の進行が抑制されたことが確認されています。
しかしながら、アトロピン 1%は下記のような副作用をもたらし近視予防としての使用ができませんでした。

  • 瞳孔が開き続けることによるまぶしさと強い光による不快感や目の痛み
  • 遠近調節機能が低下し、近くの物がぼやけて見え、読み書き等の近くを見る作業が困難になる

ところが、シンガポール国立眼科センター(Singapore National Eye Centre)及びシンガポール眼科研究所(Singapore Eye Research Institute)で実施された臨床試験によりますと、低濃度のアトロピン(0.01%)は 2年間に亘り近視の進行を 50~60%遅らせ、しかも副作用は仮に発生しても非常に軽微であることが証明されたのです。
シンガポール国立眼科センターの研究によりますと、アトロピン0.01%(マイオピン、英語名:Myopine)はアトロピン1%、 0.5%、または0.1%と比較して副作用が極めて低く抑えられており、一方で近視の進行を抑制する効果はほとんど変わりません。
本薬品(マイオピン)は瞳孔を若干拡大させるので、お子さんは色付き、ないしは近視進行抑制用の眼鏡を別に使用する必要がなくなります。また、目の乾燥やアレルギー等その他の副作用の発生も極めて稀です。

マイオピンの臨床試験

臨床試験によると、マイオピン(アトロピン 0.01%)には下記の事実が証明されています。

  • アレルギー性結膜炎、皮膚炎を引き起こさないこと
  • 眼圧に変化が無いこと
  • 白内障を形成しないこと
  • 点眼終了後も遠近調整機能が喪失せず、または瞳孔の拡大も一時的であること
  • 電気生理学により、網膜の状態は不変であることが確認済みであること

お子さんの治療法に関しては、保護者の方が眼科専門医にご相談下さい。