白内障手術ガイダンスシステム VERION(ベリオン)

術者中心の手術から患者さんの目を中心にした手術へ

白内障手術は術者の切開しやすい方向から創を作成していることをご存じでしょうか?手術を安全に短時間で終えるには良いことなのですが、乱視を治すにはマイナス面があります。なぜなら白内障の手術創は新しく乱視(惹起乱視)をつくるからです。しかし、もともとある乱視を減らす方向に手術による惹起乱視を合わせれば、乱視を減らすことができるのです。どうするかといいますと、角膜のカーブの一番強い方向(強主経線といいます)で角膜切開創をつくるのです。軽度な乱視ならこの方法で対応できます。レーザー白内障手術では角膜内部に角膜弧状切開とよばれる減張切開を行い乱視を減らすこともできます。さらに強い乱視にはトーリック眼内レンズを用います。乱視は術後の裸眼視力(メガネをかけない視力)に悪影響をおよぼします。白内障手術で乱視を治すとは、お一人お一人の目に合った乱視矯正を行うことなのです。

VERIONは乱視矯正の救世主?

乱視矯正で一番重要なことは乱視の軸です。乱視の軸に対して正確に手術操作を行うことが求められます。ところが問題がありました。乱視軸の測定は外来の測定機器を用いて座位で行います。一方、手術は手術用顕微鏡の下で仰臥位の姿勢で行います。この姿勢の違いが乱視の軸ずれの原因になります。すなわち、人は仰向けに寝ると眼球が時計回りまたは反時計回りに回転するのです。回旋といいます。角膜や瞳孔は丸いため回旋したことがわからないのです。VERIONは姿勢では変わらない白目の血管(結膜血管)と虹彩の模様を記録しますので手術中もリアルタイムに正確な乱視の軸を表示してくれますので正確な乱視矯正治療が可能になります。


白内障手術ガイダンスシステム
Verion(ベリオン)

VERIONを用いた白内障手術の流れ

3つの流れからなります。

1.Imaging 眼球の測定と撮影

○測定要素
角膜曲率・角膜輪部の位置と直径・強膜位置・
瞳孔形状・角膜反射位置・視軸偏心量

○高解像度診断画像(認証画像)
高解像度診断画像とは、ひとり1人の患者さんの強膜血管、輪部、虹彩のデジタル写真です。指紋や顔認証と同様に目の表面の特徴を認証することで、手術中に目が動いても動きを追いかけて(トラッキング)、創口作成、前嚢切開、眼内レンズ中心固定、トーリック眼内レンズ軸固定の位置をリアルタイムに正確にガイドできるのです。正確性を期すために撮影は高速に約1000回行われます。

VERION™ Measurement Module

2.Planning 治療プラン策定

ビジョン・プランナ-(Vision Planner)により眼内レンズの度数計算や乱視矯正プラン(トーリック眼内レンズの軸決定、切開創の位置、角膜弧状切開)を立てます。

VERION™ Vision Planner

3.Guide system 術中デジタルマーキング

Verionデジタルマーカー(Digital Marker M)により目の回旋や目の動きを追いかけ(トラッキングして)、術前に計画したとおりの切開位置、前嚢切開位置、眼内レンズ中心固定、トーリックIOLの軸を手術顕微鏡で見える眼球の上に表示されます。目が動いても表示位置も一緒に動くため手術操作時常に正確なガイドが行われるのです。

VERION™ Vision Planner

創切開位置表示 前嚢切開
トーリック眼内レンズの軸表示 眼内レンズ中心固定位置表示

創切開位置表示

前嚢切開

トーリック眼内レンズの軸表示

眼内レンズ中心固定位置表示